ユーフラテス川沿いの街で -シリア-

サルヒーエから見たユーフラテス川


川沿いの道をつまらなそうに歩いていた時に、同じくつまらなそうに一人遊びをしていた少年に声をかけてみたのが始まりでした。
「やぁ」

「ここから川に降りられるの?」

「うん、こっち」

そんな感じのやりとりで川まで下りて行きました。川といっても入ろうと思うほどきれいではなくちょっと見ただけで引上げたのですが、帰りにそのほとりにある彼の家へお茶に呼ばれました。
彼は5人兄妹のお兄ちゃんで名前はオマール。


質問攻めに始まり、と言っても完全にアラビア語なのでほとんど会話は成立せず、日本人だということとお互いの名前くらいしかわかっていないのですが、なんかいい雰囲気で居づらい感じもなく、勝手に盛り上がる彼等の会話をにこにこしながら聞いていました。


その雰囲気が気に入ったので2日後にまた彼の家へ。その日はトラック運転手をしているお父さんがいて、食事までごちそうになりました。食事の最中に鳥を撃つと言って銃をもって来て撃って見せてもくれました。ただそれだけでなく、拳銃を携帯していて、ペットボトルを的に撃つのを披露してくれたのには驚きました。しかもまだ10歳程のオマール君も、お母さんまでも撃ってみせてくれたのにはちょっとびっくり(汗)。


そういえば初めて銃を撃つのを見たことになったわけで。けっこうな音がするんですね。川沿いとは言えこんな街から近い場所で発砲して平気なんだろうか…。ただ、小さい子たちも、発砲の音に耳を塞ぐでもなくにこにこしながら見ていたので、まあよくある光景なんだと思うことにしておきます。

日本人がめずらしかったのか、気に入ってもらえたのか、翌日オマールのお父さんと一緒にトラックでここデリゾールからホムスまでシリアを横断することになりました。