「花の民」の村・ダー

shimeji492007-10-08


レーからインダス川沿いをバスでトコトコ8時間。同じラダック地方にあるダーという村に行ってきました。ここはインド・パキスタン停戦ラインが近いためかパーミット(入域許可証)が必要なんですが、なぜわざわざパーミットをとって来たかというと、ガイドブックに載っていた「花の民」ドクパ族の住む村の少女の写真がとても印象的だったから。

ここダーの人々は年中花飾りをつけて暮らしているらしいんです。

インダス川


川に削られた崖沿いを走っていたバスが止まり、隣に座っていた乗客にここがダーだと教えてもらったのですが、周りを見ても何もない。きょろきょろしているとさっき教えてくれた彼が崖の上を指さして笑っている。この上なのね(汗


すごい場所にあるもんです。一応階段があって、上に登ってみると遠くの山の斜面にもいくつか集落が見えます。農作業をしている村人の姿がも見えるのですが、あれ?花とかつけてないねぇ・・・。

村に数件あるという宿も今のこの時期はは2つ以外閉まっているそうで、宿の人に「花の民」のことを聞いたら結婚式やお祭りのときにしか花はなかなかつけないらしい・・・。残念。けど、そういう時に使う用なのか、村のあちこちには花畑がありました。そして今年は今月の13日からお祭りだとか。
・・・パーミットは10日までなんですよね(涙




翌日、宿の人に道を教えてもらい近くの村まで散歩に出かけました。
同じように崖の上にあるのですが、ラスタン村という小さな村で小さな学校に立ち寄りました。見学を申し出ると快く承諾してくれて、教室に入ると生徒みんなで歌を歌ってくれました^^



学校は先生が一人と小学校低学年くらいの子どもたち数人とちびっこ数人の小さな学校で、3人くらいは子守りをしながら勉強していました。といっても苦学生(っていうのかな?)なイメージではなく半分遊びながら。ちびっこは駆け回って遊んでいましたし、赤ちゃんはそのへんを這いまわってました。それでもちょっと年長の子は、先生がノートに書いてくれた問題をせっせと解いてまた先生に採点をしてもらっていて、
小さな子もそのうち大きくなると自ら勉強するようになるんだろうな
なんて、ちょっとわかったような気になって楽しく見学させてもらいました。

先生の特に叱るでもなくニコニコしながら見守っている様子がほほえましく印象的でした。



そんなわけで「花の民」に会えなかったダーの村にはすこしがっかりだったのですが、石造りの家や段々畑、それから周りの風景はとても美しく、レーの町よりも800mほど低い場所にあるので日中はわりと暖かく過ごしやすい場所でした。

なかでも一番気に入ったのは村の西はずれにある「石の群れ」。

加工していない石が部屋の仕切りみたいに壁を作って並んでいて、一見、昔の住居跡のようにも見えるのですが、部屋と部屋の間にある通路は細すぎるし、石もグラグラで不安定だし隙間だらけ。石の間を土で埋めて、壁として使ったあった跡もほとんどないし、わりと大きな木が石の囲いの中に何本も立っている…。ずっと使われいていないにしては奇麗なまま残っているし。

うーん。帰って宿の人に聞いてみようかな。

なんて考えていると犬が一匹、石の群れに入り込んで来て石の壁を登ったり降りたりキョロキョロしたりしています。迷っているのか、遊んでいるのか。そんな犬を横目で見ながらちょっと考古学者にでもなった気分で、これは城塞じゃないか?とか、いや儀式用の何かじゃないか?とか観察したり推理したり…。
考えてたら楽しくなってしまったので答えを聞いてしまうのはやめました。しばらく想像の糧にしようと思います^^

気がつくと、さっきの犬はどこかに行ってしまっていました。




パーミット…もう一回取ってみようかな。